続・哺乳スピードの継続(その2)

続・哺乳スピードの継続(その2)

人工哺乳をしている農家さんは分かると思いますが、哺乳瓶と哺乳バケツを比べてみると、圧倒的にバケツタイプの方が飲むスピードが速いです。

今回の計測の結果からも、それが証明されました。

理由は、バケツタイプの乳首の穴の数の違いです。

哺乳瓶タイプは穴が一つですが、バケツタイプは穴が二つあるのです。

仔牛の吸引力が強ければ、すごい勢いでミルクが噴射されます。

これを見ると、哺乳速度が速いのも頷けます。

実は、農家さんがバケツタイプを好むのには、いろんな理由があります。

まず第一に、飼育者からすると、ちびちび時間をかけて飲まれるより、できれば早く飲んでくれた方が作業的には助かります。

また、バケツタイプだと、バケツ内でミルクを作成出来ますし、哺乳量も1回に最大5Lまでは増やせるので、朝夕2回にすると1日当たり10Lも手やりで可能になるのです。

なので、農場によっては、哺乳瓶からすぐにバケツへと変更するところも多いです。

今回の試験から言えるのは、「ちびちび哺乳」が可能なのは哺乳瓶タイプです。実際に哺乳していても、哺乳瓶の方が哺乳スピードが明らかにゆっくりですし、また唾液の分泌もバケツタイプより多いのが分かります。

かと言って、これからはバケツ哺乳をやめて哺乳瓶だけにしましょう、とはすぐにはなりません。

なぜならば、作業効率を考えると、バケツ哺乳の方が圧倒的にメリットが多いからです。

それに、今までバケツタイプで哺乳していて、発育遅延や下痢が多いなどの問題が多発しているかと言えばそうではなく、ほとんどの牛たちは問題なく哺乳期を卒業していきます。

「使い分け」が大事だと思います。

例えば、特に初産の仔牛に多いのですが、小さく生まれた虚弱体質の仔牛は、バケツ哺乳に変更するタイミングを遅らせる、又は離乳まで哺乳瓶で管理した方が良いかもしれません。

もちろん、「ちびちび哺乳」という観点から見ると、理想は全頭哺乳瓶ですが、農場ごとの労働力や哺乳頭数などと相談し、哺乳瓶とバケツタイプとを上手く使い分けると良いのではないでしょうか。

<続く>