最近、よく聞く哺乳法として、「ちびちび哺乳」が挙げられると思います。
これは、哺乳スピードが早すぎると唾液の分泌量が足らず、消化不良性の下痢が増えたり、ミルクの流入量が多過ぎることによる誤嚥性肺炎のリスクの増加や、飲み終えた後の仔牛の満足感が少なくてストレス行動を発症するなどのマイナス要因があるためです。
推奨されているスピードとしては、1Lあたり2~4分以上が理想的なのではないかと言われる一方、あまり遅すぎても仔牛はストレスを感じるようです。
では、実際の現場では、どのくらいのスピードで飲んでいるのか?という疑問を持ったため、昨年末より哺乳時間を測定しています。(→日々のニュース「新しい試み!!」)
今回、少しだけデータが溜まったので、紹介したいと思います。
先ず、私の農場では、午前(7:30)、午後(15:30)の2回哺乳を実施していますが、この哺乳にかかる時間をそれぞれ個体ごとに計測しました。
また、使用した哺乳器具に関しては、一般的な繁殖農場で使用される、哺乳瓶(和牛用)と哺乳バケツを使用しました。


哺乳瓶と哺乳バケツでの哺乳スピードを比べるために、2L(お湯2Lに320gのミルクを溶解)の哺乳時間のみ抜粋しています。↓

例えば、個体①の午前の場合、2Lのミルクを飲み終えるのに、平均352秒かかっており、1L当たりになおすと、平均2.92分かかっていることになります。
また、個体②のバケツ哺乳の午後、個体③と④のバケツの哺乳に関しては、すぐに哺乳量を2.5Lに上げているため、2Lで計測した回数が少なく、載せていません。
結果を見てみると、先ず午前と午後の違いに関してです。
個人的には、午後の哺乳スピードの方が速いような印象を持っていましたが、実際は個体によってまちまちで、特にどちらが速いということはないようです。
次に哺乳速度です。
うちで使用している哺乳瓶では、個体②以外は、推奨されている哺乳スピードである1Lあたり2分以上かかっていることが言えると思います。
逆に、バケツ哺乳になると、すべての個体で2分/L以下であり、哺乳スピードが速い結果となりました。
<続く>
