今日、12月1日から肥育部門で新たな試験を開始します。
実は以前から興味があった製品で、偶然にも飲み会で「メーカーさん」と知り合うことができ、今回の試験に至りました。
太陽油脂株式会社さんの「サンニード50」という商品です。
ご存知の方も多いかもしれませんが、「アマニ油」由来のバイパス油脂(脂肪酸カルシウム)の添加剤です。
ここでバイパス油脂について少しだけ説明します。
通常、「油脂」というのは、即効性のエネルギー補給として最適な栄養素です。
しかし、牛の場合は、あまり油を摂取し過ぎると、ルーメン内のミクロフローラ(細菌叢)に悪影響を与えてしまいます。
この「バイパス油脂」というのは、油脂(脂肪酸)にカルシウムを結合させ、脂肪酸カルシウムの形にしたもので、ルーメンをバイパスするため、ルーメンへの悪影響が少なく油脂を摂取出来るという優れものなのです。
牛用のバイパス油脂の製品はたくさんあるのですが、この「サンニード50」の最大の特徴は、オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)を多く含むことです。
この「オメガ3脂肪酸」の説明に関しては、メーカーさんに譲りますが、人でも注目されており、牛への給与でも様々なメリットがあることが分かっています。
肥育牛では、「F1(交雑種)」を用いた給与試験で、肥育期間の短縮などの効果が証明されています。
そこで今回、佐々畜産では黒毛和種の仕上げ期に給与することで、「サシ」や「脂質」への影響を中心に調べてみることになりました。
現物は↓↓↓
匂いや味はに関しては、そのままの表現になってしまいますが、少し甘味のある油の搾り粕というような感じです。
最初は、少量から始め、最終的には200g/頭/日を半年間くらい給与する計画です。
添加後の嗜好性など、随時報告して行きたいと思います。