先日、育成牛の除角を久々に行いました。
繁殖素牛にとって除角は大きな試練の一つですが、助産時の人間へのケガのリスクを考えると、もっとも必要な処置とも言えます。
除角時期に関しては、生後12ヶ月齢を推奨しています。農場によっては、1産した後に除角する所もありますが、この時期だと角が固くなるため油圧式の断角器が必要となります。
それでは、実際の除角の手順に入りたいと思います。
先ず、麻酔(セラクタール注)を投与します(育成牛の除角では、麻酔を使用することをお勧めしています)。
鎮静剤使用時の注意点ですが、麻酔薬を投与してからある程度時間を空けてから除角に入ります。十分に鎮静がかかってないうちに処置に入ると、興奮して麻酔の効果が得られないケースがあります。


次に、角周囲の毛を切ります。
これは、なるべく角の根元から断角するために行います。



その後、ゴムをに角根部に装着し、止血帯とします。


そして、いざ「断角」です。
なるべく、角に対して直角に除角器をあてて切ります。




また、複数頭を除角する時は、牛伝染性リンパ腫(旧:牛白血病)の感染予防のため、器具の洗浄・消毒を実施する必要があります。


次に止血に入りますが、血液というのは、放置していても自然に凝固する性質があるので、少し時間を置いてから止血作業に入ることをお勧めします。


一般的に除角時の止血は、除角専用バーナーにより行う農場が多いのですが、この育成牛の除角に関しては、角を根元で切りますので、角周囲の耳根部などを火傷させないよう注意しなければなりません。
そのため写真のように、角の下に木の板を当てながら焼くのがテクニックの一つと言えます。





後は、麻酔が覚めれば終了です。
除角したら、すっかり繁殖牛ぽくなりましたね。

