出生直後の処置

出生直後の処置

2021年5月19日

昨日、久々に夜間のお産がありました。

軽い助産で娩出できたのですが、実際の現場では産まれた後の方が時間がかかります。

無事に仔牛が立って乳を飲むのを見届ける必要があるのです。

今回は、夜8時を回っていましたので、早く仔牛に立って欲しいのが本音です。

こんな時には、初乳を搾って飲ませると効果的です。

飲ませた事がある方は、分かると思うのですが、ひと口でも飲むとがぜん仔牛に馬力が出て、飲乳欲や起立欲が上がるのです。

必要な物は、乳房を拭くお湯とタオル、直検手袋、哺乳瓶一式、使い捨て手袋です。

乳房をキレイに清拭したら、直検手袋を半分くらいの位置で結んでから搾ります。

ここでお薦めの方法を紹介します。手袋を二重に装着し乳を搾る方法です。

搾乳直後の手は汚れています。このままキレイな哺乳瓶類を触り仔牛に飲ませるのは抵抗感じる人も多いはずです。

そんな時に手袋を二重にしておけば、1枚汚い手袋を脱ぎ捨てればキレイな手に早変わりできます。一度試してみて下さい。

また、今回の母牛も神経質でしたが、本当にうるさい牛の場合は、前肢を保定します。

前肢を奥の枠に固定しています。大事なことは、安全に初乳を搾ることだと思います。

昨日の仔牛も初乳を飲ませた後、無事に起立し母牛の乳を飲んでくれたので、夜9時半くらいには帰る事ができました。