産まれた子牛の哺乳期を、下痢させず順調に乗り切れるかどうかは、子牛のその後の発育に大きな影響を与えます。
この哺乳期を管理する上で大事なことは、自分の農場にいる下痢に関係する病原体を知ることです。
今は、ストリップテストという、その場で簡単に実施出来る糞便検査があります。
→参照:日々のニュース(2024.4.25 下痢の原因は…?)
これを定期的に実施することで、農場の常在菌が把握できるのです。
ちなみに私の農場では、ロタウイルスが検出されます。


対策としては、哺乳舎の徹底的な洗浄消毒なのですが、このロタウイルス、なかなか農場から排除することは難しいウイルスの1つです。


そんな時に重宝するのが、「カーフサポート6(ゼノアック)」です。

この中には、ロタウイルスを含む6種類の病原体の抗体が入っています(ロタウイルス・コロナウイルス・サルモネラ・クリプトストリジウム・大腸菌・クロストリジウム)。
これをミルクに混ぜることで、腸管に潜むウイルスを撃退(中和)してくれるのです。
使用方法としては、2通りあります。
1つ目は、治療として使用する方法です。
ロタウイルスを発症している個体では、1袋(100g)×2日間、ドバッと飲ませると、かなり反応良く下痢が改善します。往診時の治療でもよく使用します。
次に、予防的な使用方法です。
毎日、2.5〜5gくらいミルクに混ぜることで、ロタウイルスの発症を防ぎます。

これを、哺乳舎の洗浄消毒と組み合わせて、ロタ対策としています。
イメージとしては、哺乳舎を清潔にすることでウイルス量を減らし、ミルクの中に抗体を入れることで子牛に感染させながら発症しないよう乗り越えさせる感じです。
そのため、初乳から普通のミルクに移行した瞬間から、毎日ミルクに混ぜています。そして生後1ヶ月過ぎたら添加を止めます。
そうすると、ほとんどロタを発症することなく順調にいけます。

これはあくまでも、ロタ対策の1つです。例えば、クリプトならネッカリッチ、サルモネラやクロストならワクチンなどと、菌種により対策は異なります。
先ずは、自分の農場を調べてましょう。
農場の病原体を知ることで、様々な対策が実施出来ると思います。
