はじめまして、獣医師の深水です。

はじめまして、獣医師の深水です。

はじめまして、たまに日々のニュースの写真に登場している獣医師の深水研二です。

皆さん、自分の好きな牛はどんな牛ですか?

枝重が取れる牛ですか?BMSが高い牛ですか?角が生えない牛ですか?牛伝染性リンパ腫(牛白血病)になりにくい牛ですか?

色々あると思いますが、このような牛達を自由に作れたら、作ってみたくないですか?

私は作ってみたいです!

今、受精卵の遺伝子を編集して、自分好みの形質(特徴)を持つ生き物を作れる技術が急速に発展しています。SF映画みたいですよね。

私の「日々のニュース」では受精卵の話から、繁殖関係、遺伝子編集技術などの話をしていく予定です、よろしくお願いします。

「受精卵の種類、体内・体外について」

ⅰ 体内受精卵

そのままですが、母体内で受精した卵のことです。

生きている母牛にホルモン処置をし、通常よりも多く排卵を起こさせ、人工授精5〜7日後に子宮還流にて得ることができます。

ⅱ 体外受精卵

母体外で受精した卵のことで、体内受精卵以外の受精卵と思うと簡単です。

体外受精卵の作り方は次の2通りが一般的です。

 ① と体から卵巣を採取し、未成熟卵子を採取する方法

 ② 生きている母牛の卵巣から未成熟卵子を採取する方法(経膣採卵 OPU)

未成熟卵子は成熟培養(IVM)後、体外受精(IVF)し、5〜7日間の体外培養(IVC)で、体外受精卵を得ることができます。

体外受精のことをIn vitro fertilization (IVF)というので、体外受精卵をIVFと呼ぶことがあります。

よく聞くOPUというものは卵子を取る方法のことです。

簡単にまとめると、授精師さんなどに人工授精(種付け)してもらい、取る受精卵が体内受精卵で、それ以外が体外受精卵になります。

実際にOPUにて未成熟卵子を採取している写真です。

獣医師の先生が左手で卵巣を保持し、右手の機械でエコーをあて、針を刺しているところです。