7月8・9日に熊本家畜の子牛セリ市場がありました。
去勢平均 758,237円 税込(前回比-38,078円)
メス平均 673,456円 税込(前回比-32,723円)
2日目は、行けなかったため、初日のみの感想ですが、かなり肥育農家の購買意欲が落ちており、今年に入って1番安かったような印象でした。
今回は、私のセリでの子牛の取り方をご紹介したいと思います。
先ず、下見をする段階で子牛の大きさを、大・中・小の3タイプに分けます。
その次に、毛肌や顔付、後駆の張りなどの表現型でAº・A・B に分けます。
A及びBは、値段と相談し競りますが、本当に欲しい牛は、Aºとなります。
Aºに関しては、1日のセリで2~3頭しかいません。
そして、一通り牛を見回ったら、その日に自分の農場に合う牛の大きさが、どのランクが多かったかで、その日に取る牛のラインを決めます。
例えば、今日が「大」のタイプが多くいたならば、大きいタイプで揃えて行きます。このように牛の大きさをある程度揃えないと、同部屋で肥育するときに管理がしにくくなるのです。
また、なぜAº・A・Bのように値段と相談して競り落とすかと言えば、多くの肥育農家というのは、素牛の選畜の際に期待できる枝肉重量とサシの番数から売上を予想し、それから必要経費を引いて競り落とす価格を想定します。
相場にもよりますが、欲しい牛を全部買おうとすると、想定している価格ラインを多くの牛が越えて来ます。
さらに意地になってすべての牛を競り落とせば、肥育成績は良くなり見栄えは良いのですが、あまり儲からないのです。
大事なのは、「12番」を出すことではなく、導入した素牛でしっかりと利益を出し生計を立てていくことだと思います。
最後に今回スタッフさんが競り落とした子牛を紹介したいと思います。
顔付き、毛肌のゆとり、幅や深みともに申し分なく、後伸びしそうな牛です。価格は高めですが、出荷した時の売りしだいで、安い牛になりえます。今後の活躍に期待ですね。