歩様の異常を示している状態を「跛行」と言います。
跛行にも種類があります。
負重するときに痛がる支柱跛行(通称 支跛)、次に肢を上げるときに痛がる懸垂跛行(通称 懸跛)、これらが両方認められる混合跛行(通称 混跛)に分けられます。
一般的には、支跛の場合は、蹄を含む骨格の異常、懸跛は、筋肉や腱の異常時にみられることが多いと言われています。
今回の症例は、わが家の生後21ヵ月齢の肥育牛です。
昨日の夕方から、右の前肢の跛行を呈していました。
蹄付近の支跛を疑い枠場で検蹄することに・・・。
保定し、よーく観察してみると。
少し分かりにくいですが内蹄の蹄底の縁付近に傷があり、そこを削ると著しい出血と空洞があり、蹄底潰瘍と診断。
潰瘍部を削った後、「半田ごて」で止血し、ガーセとベトラップで保護し終了です。
蹄病の治療というのは、的確に診断し治療できれば、効果てき面です。
帰りには、ぎこちないですが負重するようになりました。
診断の重要性を改めて感じる症例でした。