見過ごせない角損傷とは?

見過ごせない角損傷とは?

久々に「角折れ(角損傷)」がでました。

生後17ヵ月齢の去勢牛です。

導入時から神経質な牛で、移動時に暴れて写真のようになりました。

出血は、あまり酷く無く、すぐに止まりました。

しかし、この状態を放置しておくと、角に触れるだけで、痛みがはしり、再度出血する可能性が大です。

さらに時間が経ち内部が化膿すると、熱発したり、夏場だと中に蛆がわいたりと発育に影響するケースも多々あります。

以前もお話ししましたが、この角損傷を侮って放置してはいけません。

少し面倒かもしれませんが、しっかりと治療することをお勧めします。

先ず、軽く鎮静をかけた後に折れた角の部分を除去します。

この時に大活躍するのが「剪定バサミ」です。

ホームセンターで購入可能ですが、獣医がビックリするくらい、よく切れます。

切除後は、かなり出血しますので、断角用のバーナーでしっかり焼きます。

この時に写真のように、板を挟んで焼くと火傷させずに焼烙出来ます。

少し可哀想な気もしますが、今後の彼の肥育生活を考えると、しっかりと治療してあげた方が良いと思います。

その後、この牛は熱発することなく、元気に餌を食べています。

右の牛です。