先日の朝のことです。
父が慌てて私のところに来て、
「下の牛舎の牛が骨が折れている。」と報告して来ました。
すぐに患畜のところに行くと、

生後15ヶ月の去勢、右中足骨の開放骨折でした。

すぐに予後不良と判断し、廃用出荷の準備することに。
この大きさなら、ショベルですくえます。
しかし、牛の体位を見て下さい。

こっち向きでは、すくいにくいです。
そんな時は、ロープを使い2人くらいで簡単に体位を変えられます。




このような感じでロープを掛け、引っ張りながら押してあげると簡単に体位を変えることが出来ます。
その後は、ショベルで堆肥ごとすくえば「OK」です。

無事に廃用出荷出来ました。
しかし、ここまでの酷い骨折は、牛飼いを14年していて初めてです。
管理方法は、今までと全く同じです。
事故の際に何か異変があったのではないか?
疑問に思った私は、監視カメラをチェックしました。
前夜の 20時35分 でした。
「事故牛」と「もう一頭」が角突戦をしていました。
事故牛の方が強く、相手を突いて追い回していました。
と、その時です。後肢を着地した際に、座り込み起立不能となりました。
多分、この時は開放骨折では無かったと思います。カメラにも何度も立とうとして、這っている姿が映っていました。
結論から言えば、運が悪かったとしか言いようがありません。
反省点としては、少し牛床が薄くなっていて滑りやすくなっていたことです。
よってすぐに改善しました。

長年牛飼いをしていれば、いつか訪れる悲劇なのかもしれません。
悔しいです。
でも前を向いて行くしかありません。