シコリの原因とは?

シコリの原因とは?

今年の肥育成績を語るうえで欠かすことができない出来事と言えば、自家産牛でカブリのシコリが多発したことです。

今年の9~11月販売の牛たちに集中しました。

数えてみたら、出荷した自家産8頭のうち、6頭がシコリでした。

それも、シコリの程度があまりにもひどいので、枝肉を見に行くのが恐怖に感じるほどでした。

2022/10/7シコリ
2022/10/7シコリ
2022/11/24シコリ
2022/11/24シコリ

しかし12月に入ると、あれだけ連続していたのが、パタッと止みました。

増し餌も含めて、自家産と外部導入では、飼養管理に差はありません。

これほど自家産の牛たちだけに発生する原因は何だろうかと考えたところ、ある結論に至りました。

答えは、「削蹄」です。

ウソだろうとお思いの方も多いかもしれませんが、それ意外、外部導入との違いはありません。

通常、外部導入の牛たちは、子牛セリ前に削蹄してあります。しかし、我が家産まれの牛達は、一度も削蹄をせずに、外部導入牛たちと出会うのです。

その後、外部導入も自家産も同じ部屋で管理され、通常、生後18~21ヵ月齢くらいで、肥育中の削蹄をします。

しかし、昨年の年末くらいから普段お世話になっていた削蹄師さんと連絡が取れない時期があり、半年間くらい削蹄しない期間がありました。

シコリだった牛たちを調べてみると、生後23~25ヵ月の間くらいで削蹄していることが分かりました。

思い返せば、自家産に限らず蹄底潰瘍や重度骨軟症など前肢の悪い牛は、高確率でカブリのシコリがありました。

2022/11/2シコリ
2022/11/2シコリ

もちろん、削蹄が遅い自家産の牛がすべてシコリではありませんが、要因の一つであることは、間違いないと思います。

やはり、肩甲骨の可動域付近にカブリはありますので、蹄や膝が悪いと炎症をおこし、それが治癒する過程でシコリになるのかもしれません。

以前より、今年ほどではありませんが、自家産のシコリの発生率は、外部導入より高い傾向にあったのは、事実です。

これからは、自家産のみ削蹄の時期を早めてみて、カブリのシコリの発生率を見てみたいと思います。

昔から、「牛は蹄が命」と言われています。

削蹄の大切さを改めて今年実感しました。

皆さんの何か参考になれば幸いです。。